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RIPPLE WALL
国を守ってきた立地や東西の要としての役割、歴史や風土を尊重し、都市の骨格と応答した建物を提案しました。
さざ波のような構成に、様々な公共性を重ね合わせています。
【無数の小さな光による繊細な空間】
短い夏と限られた日照時間の中で、光を大切にする地域性を反映した空間。
白レンガの透かし積みから溢れる光で満たされた空間は、アートやその活動を触発します。
Layers of walls that can be seen through, filled with art, with people, and with soft light.
Designed as a response to the seascape, the outward spreading dynamism of these ripple-like walls conjures up an impression of global activity.
To realize all of these goals, we present the “Ripple Wall”.
Fostering this sense of space in visitors will be an inspiration to artists.
【歴史と風土の軸をもった重なる壁】
街区を構成する【都市軸(グリッド)】と海に対する【景観軸】に
各々、平行な配置をとり、2つの軸を緩やかなカーブ壁で結んだ骨格。
壁の間に、人、アート、街、植物、光が重なりあう折パイのような構成です。
By placing buildings in parallel along the grid that forms the streets of Helsinki, while also arranging them by height to form a kind of plaza with those that surround them, both history and climate are implicitly acknowledged, showing a respectful stance towards the city.
We believe that these two spaces, with their gradations of activity, are crucial to the single space of the museum.
The first is a space in which people who visit may encounter and consider these works of art, a personal space.
The other is a space where many people may experience the shared feelings of others, an active space.
所在地 ;フィンランド ヘルシンキ
主な用途 ; 美術館
敷地面積 ; 17,640㎡
延床面積 ; 12,000㎡
期間 ; 2014.9
景観と展示物を一体で発見する記念館
展示の意味を深く理解するためには、熊楠と同じ場所に立ち「発見の喜び」を共有することが必要であると考えました。
【景観と展示物の一体化】
3つのフィールド展示(A,B,C)を提案、景観や森と連携した展示空間を提案しました。
岡本博士の分類を尊重した上で、それに3つの見出しを付けているとも言えます。
風景展示A:風土
360°パノラマの力強い景観と波の浸食を体感。時間と風土を深く認識します。
風景展示C:活動
旧居や神島を遠望。熊楠の活動に思いを馳せながら、書架空間で知の集積を体感できます。
森そのものが展示物。受動的な観覧から、
観察ワークショップなどで、発見が好奇心を育みます。
所在地 ;和歌山県
主な用途 ; 記念館
敷地面積 ; 8,580㎡
延床面積 ; 550㎡
期間 ; 2014.6
構造設計;新谷眞人/オーク構造設計
設備設計;佐治行三/テーテンス事務所
水と緑の水族館をつくる半透明の構造体
【探求心を育てる円筒の森】
円筒の中には、水槽展示と植物展示が入り、海と森の展示を組み合わせることができるパビリオン型の計画です。
鉄を主構造とした構造体。
水槽、室、縦動線だけでなく、小さな筒には、ベンチやトイレ、照明などを組み込んだ、単なる柱に留まらない多機能な柱となります。
所在地 ;新潟県上越市
主な用途 ;水族館
敷地面積 ; 28,570㎡
延床面積 ; 8,500㎡
期間 ; 2014.3
構造設計;佐藤淳/東京大学
設備設計;佐治行三/テーテンス事務所
環境設計;安斉健雄/インターリスク総研
大きな本棚が街のアートになる図書館+美術館
【大きな本棚が街の顔になります。】
【アートの作品と都市(まち)の繋がり方】
アート作品を、
近くで見たり触ったりできる「体験」と、
遠くからも見える「景色」の
2つの顔を持ちます。
建物は、静けさ(個人)が賑わい(集団)を包む構成です。
個人が思い思いに過ごせる場所と、集いを実感できる場所が街の力を高めます。
所在地 ;群馬県太田市
主な用途 ; 図書館、美術館
敷地面積 ; 2,300㎡
延床面積 ; 3,200㎡(図1,800+美1,400)
期間 ; 2014.2〜3
構造設計 ;新谷眞人/オーク構造設計
設備設計 ;佐治行三/テーテンス事務所
ファシリテーター;稲見成能/前橋工科大学;森田秀之/マナビノタネ
四角い雲がつくる活動の濃度
1階をフラットなピロティのような場所として、
2階には、機能諸室を箱として、吹抜の筒として、浮遊するように配置。
筒と箱が、1階床上に様々な陰影を生み出します。
フラットな場所に、落ち着いた居心地の良い場所と
流動的で活動的な場所が、自然に生まれる計画です。
冗長性を確保しながら、均質な空間を多様な場所へ変換します。
失われたまちの記憶から、小さな単位の集積で建物を構成。
ホールの正面を通りに向け、
建物は、まちを勇気づけるマザーアーキテクチュア(活力)となります。
所在地 ;岩手県釜石市
主な用途 ;ホール、情報センター
敷地面積 ; 6,500㎡
延床面積 ; 7,750㎡
期間 ;2014.1
構造設計;新谷眞人/オーク構造設計
防災設計;長谷見雄二/早稲田大学
設備設計;佐治行三/テーテンス事務所
豪雪地帯における頑丈な屋根がむすぶ活動
【異なる領域をつなぐ円筒ヴォールト】
円筒ヴォールトによって、大きな一室空間でありながら、親密感が得られます。
まん中のスペースは、役場側にも、図書館側のどちらの領域にも属し、利用の可能性がひろがります。
【安心感のある豪雪地帯の円筒構造】
載雪の荷重をスムーズに基礎まで流す木質構造。木の小さな部材で構成。空間に暖かみを生み出します。
【地勢、周辺のランドマークと応答し、柔らかな景観を醸成します。】
所在地 ;長野県木島平村
主な用途 ; 役場、ホール、図書館
敷地面積 ; 5,000㎡
延床面積 ; 4,000㎡
期間 ;2013.7
構造設計;新谷眞人/オーク構造設計
防災設計;長谷見雄二/早稲田大学
設備設計;佐治行三/テーテンス事務所
ホール運営;伊東正示/シアターワークショップ
歴史や場所の力を引き出す「まんなか」広場
1200席クラスの文化ホール、展示施設を、愛媛固有の「ため池」跡地に建設する計画です。
【建物に囲まれた広場】
田畑を潤し、地域を育てて来た「ため池」の記憶を継承し、「文化を育むひろば」として、広場を囲む形式の提案です。
「建物に囲まれた広場」は、政治や経済、市民活動を支え栄えてきた歴史と意味を持っています。
文化ホールをきっかけに市民のまちづくりや、個人の活動が動き始めます。
活動がまちの色となって発信されていきます。
建物に囲まれたひろばの一体感の中で、さまざまな活動が程良い距離感で広がります。
所在地 ;愛媛県四国中央市
主な用途 ; ホール
敷地面積 ; 21,056㎡
延床面積 ; 10,000㎡
期間 ; 2012.2〜3
共同設計;能勢修治/石本設計事務所
構造設計;斉藤公男/日本大学
ランドスケープ;長谷川浩己 /studio on site
ホール運営;伊東正示/シアターワークショップ
駅の流動化と都市の木質化
様々な人が一緒に歩けるフラットな乗り換え道がテーマです。
【人が主役の道空間】
人が流れる場所と立ち止まる場所(集う場所)が自然に生まれる平面形状を行動学専門分野と共同で計画しました。
構造は、柔らかな木屋根曲面を小径の木材(直線材)で作る極めて合理的かつ安価なシステムです。
近年、木材を現代的な材料として工学的に扱うことができるようになっています。
木の質感、ガラスの透明性、樹木の緑を組み合わせた都市のテクスチュアが、
コンクリートでつくられてきた街の風景を柔らかなものにします。(2010.10)
所在地 ;広島県中区白島
主な用途 ;駅
敷地面積 ; 2,060㎡
延床面積 ; 2,660㎡
期間 ; 2010.8〜10
構造分野;佐藤淳/東京大学
防災分野;長谷見雄二/早稲田大学
行動分野;佐野友紀/早稲田大学
設備分野;佐治行三/テーテンス事務所