伏めがちな家

standing with downcast eyes

この住宅は,子育てを終えた夫婦が夫の退職を機に,今まで生活の脇にあった「茶道」と「ピアノ」を軸としてこれまでとは異なる時間を過ごす家です.
生徒などの第三者を日常生活の場に迎え入れることが,特徴の一つです.

第三者を迎え入れるにあたって,師は居丈高であってはならないという建主の姿勢やその年令,周辺環境と建築とのあり方を,「伏しめがちな佇まい」として実現しています.


住宅の一部を師弟で共有するこの家では,生徒にとってその空間が利用しやすいこと,スタジオなどを遠慮なく利用できる空間構成=公共性が必要であると考えました.
このため建物中央に半外部的な土間空間を横断させ,通り抜けに開放性を託し内外の境界を曖昧なものとしています.


主要用途/住宅(木造2階建)
家族構成/夫婦+2人
敷地面積/155平方メートル
建築面積/72平方メートル
延床面積/123平方メートル
総工費 /20,440,000円   
坪単価 /547,700円
  
新建築・住宅特集 2005 04
「まちなみ百選」奨励賞

Posted

2011年1月5日


ページの先頭に戻る